君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜

龍心side

「龍心せんぱーいっ!」

「うわ、侑希、抱きつくな、暑い!」

部活中、俺が給水してたら遅れてきた侑希が抱きついてきた。

ただでさえ練習で暑いのに、抱きつかれたらさらに暑くなるじゃねぇか。

「冷たいなぁ〜、先輩〜」

「侑希は懲りないなぁ〜(笑)」

俺らの様子を笑って見ている啓介。

「学級委員も大変だよなぁ〜」

「まあ、でも楽しかったし♪」

嬉しそうに言う侑希。

「そうか、そうかぁ〜、ここちゃんと二人っきりだったもんなぁ〜?」

「ちょっ!啓介先輩!内緒って言ったじゃないですか!
龍心先輩、心奈の兄ちゃんですよ!?」

侑希の気持ちなんてとっくに気づいてるっての。

この前心奈助けた時から思ってた。

部活中も、よく心奈のこと見てるし。