「あっ、心奈おはよ!」

教室に戻ると、愛理が夏澄たちと居た。

愛理は最近、遅刻してくることがしょっちゅうだ。

ザキヤマはすっごく怒るんだけど。

「愛理さん、こんにちはの時間です」

「はは、気にしない、気にしない♪」

「ザキヤマ何だったの?」

「球技大会の人数調整やっといてくれって。
放課後やるから、あたし部活遅れてくね」

「了解♪」

それから先生が入ってきて、授業が始まった。

「愛理、寝るなよ」

授業が始まるなり机に突っ伏す愛理。

遅刻してきたのに寝るんかいっ!

「古典とか眠いし」

「まあね」

愛理と同中だった子に聞いたら、中学からこんな感じだったらしい。

高校は行かないつもりでいたけど、元々頭がよかったから、高校には進学した方がいいと言われ、家から近いうちの学校を選んだんだって。

「こら、斎藤!寝るな!」

先生の声も、睡眠中の愛理には全く届かなかった(笑)