「さっすが心奈!
あそこで学級委員やるなんて!」
部活で体育館に行く途中、りこがあたしに言った。
「まあ別に嫌じゃないし」
「心奈と侑希が学級委員なら、クラスまとまりそうだよね♪」
「そりゃもちろんだって!
なあ、心奈?」
いきなり肩を組む侑希。
てか、どこから出てきたのよ?
「侑希、暑苦しい、離れて」
「うわ、ここちゃん冷たぁーっ!」
「ここちゃん言うな、キモい」
わあわあ騒ぐ侑希をあたしはめんどくさいので完全無視。
りこはそれをなだめて、夏澄は相変わらずと笑いながら、歩いていると、
「心奈ちゃん、学級委員なの?」
そんな声が後ろから聞こえた。
振り向くとそこにはドリンクのかごを持った玲菜先輩。
「あっ、はい、そうです」
やっぱちょっと警戒しちゃう自分。
「大変だけど、頑張ってね?
あたしも去年やってたから、わからないことがあったら聞いて」
私に微笑みかける玲菜先輩は、どっからどう見ても天使。
中学の時からあだ名はバスケ部の天使。
そんな人を警戒しちゃう自分が嫌だ。
「ありがとうございます」
そう言って軽く会釈するあたし。
「侑希くんも、いつでも頼ってね?」
「はい!頼りにしてます!」
「ふふふふふ」
そう言って玲菜先輩は去って行った。
なんか、しゃべるたびに緊張する。
あたし、この先大丈夫かな?