心奈side
龍心から啓介先輩の話を聞いたときは正直驚いた。
でも味方してくれるって言ってくれたらしいし、心強いな。
「あっ、りゅう、数学わかんないとこあるんだけど、あとで教えてくれない?」
夕ごはんの時、今日の授業でわからないところがあったことを思い出したあたしは、龍心に、頼んだ。
「おー、わかった。じゃあ飯終わったら俺の部屋な」
「やったー!ありがとう!」
「ここは理系苦手だし、ちゃんとりゅうに聞くのよ?」
「はーい!」
そんな会話をしながらご飯を食べ終え、あたしと龍心は龍心の部屋へ行った。
「ここまで展開したらこの公式が使えるだろ?」
「ほんとだ!すごい!」
理系の龍心に聞いたら、すぐにわかってしまった。
「さすが龍心!ありがとう!」
「ん、どういたしまして」
そう言って笑う龍心。
「これからも頼みます!」
「んじゃ、お代を頂かなければ」
「へ?」
今度は不敵に笑う龍心。
何か嫌な予感…。
「心奈からキスしてよ」
