「あたしも…龍心が好きっ!」
そう言って龍心を力強く抱きしめ返した。
「龍心の傍に居させてください」
すると龍心は、あたしと顔を向き合わせながら、
「当たり前。離れたくなっても離してやんねぇから」
そう言ってにやりと笑うと、龍心は優しくあたしにキスした。
触れるだけの、優しいキス。
「顔真っ赤だし」
あたしの顔を見て笑う龍心。
「だってファーストキスだもん…」
真っ赤な顔を隠すように覆うあたし。
「顔隠すなよ~」
と言いながら、あたしの手を退かせようとする龍心。
「龍心のバカ」
手の隙間から龍心を睨んでみる。
「ん?」
彼は余裕の笑み。
なんだかそれがすっごく悔しい。