あたしの傍でしゃがんで、愛おしそうにあたしの頭を撫でた。

「ごめん、俺のせいで」

「ううん…」

泣いているあたしの涙を指で拭うと、あたしを抱き上げて、そのままお姫さまだっこした。

「待って!本当にいいの?形だけでも兄妹なんでしょ!?」

玲菜先輩がそう叫んだ。

龍心はそのまま玲菜先輩の方は向かず、ただあたしの顔を見つめて言った。

「形は兄妹でも、中身は恋人同士ってのもありだろ?」

そう言ってあたしの大好きな笑顔で龍心は笑った。

あたしは何だか恥ずかしくなって、龍心の胸に顔を埋めた。

龍心はあたしを連れて、人が滅多に来ない校舎裏に来た。