君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜


「今さら何よ。

龍心は渡さないんだから!」

そう叫んで、彼女はあたしを床に押し倒した。

「いったっ…!」

背中に鈍い痛みが走る。

私が痛みを感じたのと同時に、何人かの男が入ってきた。

「玲菜、この子?」

「ええ。好きにしていいわよ」

これは…想定外の危機的状況…ですよね…?

「手荒な真似はしたくなかったけど、仕方ないわ…」

彼女はそう言うと、ポケットからガムテープとケータイを取り出した。

やばい、逃げなきゃ…!

急いで起き上がって逃げようとしたが、一人の男に腕を掴まれた。

「いや!離してっ!」

もっと用心するべきだったんだ。

まだ部員が来る気配はない。

男はそのまま、あたしの両腕を掴んだまま、壁にあたしを固定した。