「侑希、ありがとう、話してくれて」
「心奈…」
あたしが戦う相手は、まずは玲菜先輩だったんだね。
「あたし、次の部活で玲菜先輩と話してくる」
「え?」
「さすがのあたしも一言言いたくなったから、言ってくる」
侑希利用して、弱みにつけこむなんて、ひどい!
「心奈…」
「侑希、辛い思いさせてごめんね?」
「ううん、俺の方こそ、ごめん」
「もう謝るのはやめにしよ!これからも、仲良くやってこう!」
あたしがそう言ってボールをパスすると、侑希は見事にキャッチして、微笑んだ。
「おう!」
その夜、あたしは玲菜先輩に次の部活の前に2人で話したいことがあるから、早めに来てほしいと連絡した。
返事はすぐに来て、OKをもらえた。
「よし…」