心奈side

「「「お疲れ様でしたー!!!!!!!!!!!!!!!」」」

今日の練習が終わった。

いよいよ、勝負の時だ。

部員たちが次々部室に帰る中、侑希があたしのところへやって来た。

「心奈、部室の前で待ってるからな」

「うん、わかった」

侑希は楽しそうにしている。

胸がずきっと痛むが、それでも今ならまだ深く傷つけることはない。

逃げないで、ちゃんと今日伝えるんだ。

龍心に撫でてもらった頭にそっと触れた。

「よし」

あたしは部室に向かった。