君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜


「その時もさ、昼寝してる間に雷止むから、寝ろって言って、今みたいに頭撫でてくれてたんだよね」

ソファにあたしを寝かせて、今みたいに優しく、安心させるように頭を撫でてくれたんだ。

「そしたらお前、すぐ寝たからびっくりしたよ」

「それはきっと安心したんだよ」

龍心が居るから、大丈夫、怖くないって思ったんだよ。


「龍心の手は、あたしを安心させてくれるんだよ」


小さい頃から、何度この手に助けられたんだろう?

「俺の手ってすごいの?(笑)」

龍心は照れたように笑った。

「うん…、すごいよ…」

あたしはそう呟くと、眠りに入っていった。