それからあたしは愛理とショッピングを楽しみ、家に帰った。

「ただいま〜」

玄関を開けると、ちょうど龍心がリビングから出てきた。

うっ…!まさかこんないきなりくるとは!

向こうもこちらに気づいたらしく、一瞬驚いた顔をして止まったが、そのままこちらに歩いてきた。

やばい!まだ心の準備ができてないのに!

私は玄関から動けなかった。

だけど…、

「おかえり」

彼はそれだけ言ってあたしの左手にある階段を上っていった。

なんだ、自分の部屋に戻っただけか。

って!話しかけてないじゃん、自分!

愛理さま、ごめんなさい…。

それからその日はご飯を食べる時もしゃべれず、情けないことにあたしはテレビに夢中になってしまい、あたしがテレビを見ているうちに、彼は寝てしまった。

つまり、しゃべれなかったのだ!

こんなんで大丈夫かなぁ〜?