君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜



あたしもまっすぐに愛理を見つめて笑った。

「心奈が選んだのなら、あたしは応援する」

愛理は閉ざしていた口を開いた。

「でもね、やっぱりりゅう以外無理って思ったら、すぐに引き返すんだよ?
後戻り出来なくなる前に」

愛理が言いたいことはよくわかった。

侑希を傷つける前に、ということだ。

「うん、わかった。
ありがとう、愛理」

「さ、辛気臭い顔せずケーキ食べますか!
ここちゃんの前進をお祝いして!」

「なんじゃそりゃ(笑)」

愛理が居てくれて、本当によかった。

自分の気持ちをちゃんと口に出すって、大切なことだよね。