夏澄とりこは急いで支度して、部室を出ていった。
あたしは一人でとぼとぼ支度をして、部室を出たら、
「こーこーなっ!」
振り向くと、壁にもたれかかっている侑希が居た。
「駅まで送ってく」
「えっ、いいよ、別に」
「そんなに身構えんなって〜!行くぞ!」
あたしの意見はお構いなしに侑希は歩き出した。
告白されてから二人になったことないから、身構えるっつーの!
「でさぁ〜」
侑希はいつもと変わらない世間話をしてくれた。
なんか拍子抜けしたかも。
「何それ、ウケる〜」
あたしもつられていつもどおりにした。
でも心のどこかでこのまま放置していい訳がないってこともわかっていた。
それでも見て見ぬフリをするのは、何かが変わるのを恐れているからだと思う。
