龍心side

「ありがとう、龍心。助かったわ」

「おう、じゃあ俺自主練戻るわ」

荷物を運び終えたあと、俺は玲菜と別れて体育館に戻った。

それにしてもだいぶ荷物あったし、ちょっと疲れたな〜なんてのんきなことを考えながら体育館まで歩いていると、

バスケットボールが弾む音とシューズの音が聞こえてくる。

「あー!もう!」とか、「よっ」とかいう声が聞こえてくる。

それから、「休憩しようよ!」という心奈の声が聞こえたから、中にもう一人誰か居るのだろう。

誰だろうと思いながら、そっと入口を開けると、

「っ!?」



飛び込んできたのは心奈を抱き締める侑希だった。