君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜


心奈side

「ん…?」

次に目を覚ましたとき、真っ白い天井が見えた。

あれ?あたし部活してたはずなのに…?

「心奈?!」

横を見ると、龍心が傍の椅子に座っていた。

「龍心…?」

そうだ、あたし部活中に倒れて気を失ってたんだ…。

と言うことは、ここは保健室か。

あたしが起き上がると、龍心に抱き締められた。

「バカ!無理すんなよ!」

「龍心…?」

「心配したんだからな!」

「ごめん…、なさい…」

あまりにも龍心が大事そうに優しく抱き締めてくれるから、あたしは龍心の背中に腕を回した。

「無茶すんなよ…、もう今日みたいに倒れんな…」

龍心は消え入りそうな声で呟いた。