部活が始まって1時間が経ち、休憩に入った。
夏澄とりこと体育館の隅で座り込んで、給水した。
持ってきたスポーツドリンクを流し込むように飲んだら、半分になってしまった。
しんどいけど、あと2時間頑張ったら、家に帰って爆睡しよう。
そうすればきっと明日の朝には元気になってるはず。
「心奈、大丈夫?」
「なんか元気なくない?」
やばい、夏澄とりこにも心配されてる。
「大丈夫!ちょっとはりきりすぎただけ!」
「ほんとに?」
「ほんと!」
じっとしてると休んだ方がいいとか言われそうだから、あたしはシュート練をしようと立ったら…、
目の前がぐらぐらして、気持ち悪い。
やばい、貧血?眩暈?
立っていられない…。
「「心奈!!」」
近くに居るはずの夏澄とりこの声が、遠くから聞こえてくる。
ああ、これはやばいな。
そう思いながら、あたしは、意識を手放した。
