どうしても いい思い出に出来ない


ううん・・・ 違う


出来ないんじゃなくて


ならないんだ


残るのは 辛いのだけなのにね?


そんな事を 考えていると


玄関に着いた


「あ・・・」


「どした?」


「スマホ・・・どこかに


置いてきちゃったみたい」


教室に なかった・・・


「鳴らしてみようか?」


そう言って 遥人は


ポケットからスマホを出して


私のスマホにかける


「・・・鳴ってる」


「あ・・・ 図書室だ


ごめん 先に帰ってて?」


遥人に そう言って


私は 図書室に向かって


歩き出した


少し 早歩きで向かった


早くしないと 学校


閉まっちゃう・・・


5時半には 学校が閉まる


しばらくすると 図書室に着いた


ガラ


どこからか 着信音がする


私は 音のする方に歩いた