「・・・遥人?」


「よく 寝てたな?」


あ・・・そっか


授業が 退屈だったから


寝ちゃったんだっけ?


身体を起こして 腕を伸ばす


「んー・・・」


周りを見ると 誰も居なかった


皆 帰っちゃったんだ


「どうして 起こして


くれなかったの?」


「一応 何度も


起こしたんだけど・・・


気持ち良さそうに寝てたから」


そう言いながら 遥人は


少し照れていた


「・・・遥人 ありがとう」


「ああ ほら帰るぞ」


私は 鞄に教科書とノートと


ペンケースを入れて


席を立って 遥人と


教室を出た


「私・・・酷い寝顔だったでしょ?」


「そんな事ねーよ 可愛かった」


「あは・・・ ありがとう


お世辞でも嬉しいよ」


少し 恥ずかしいな


寝ている間 昔の夢を見た


裕と・・・デートしたり


一緒に 笑ったりしている


懐かしい夢だった