番号とIDを交換した


「沢村君は・・・優しいね?」


「そうかな?」


優しい・・・か


あまり言われた事ない


「・・・じゃあね?」


そう言って 藍実ちゃんは


屋上を出た


残された俺は フェンスに


寄りかかっていた


その時 スマホが鳴った


LINE・・・


【裕君が居ないから


つまらない・・・】


ドクン


それは美咲からのLINEだった


転校が決まった時


『裕君 どうしても


転校しちゃうの?』


そう言って 美咲は


今にも泣きそうな顔をしていた


『ああ・・・ でも


たまには美咲に会いに来るから』


『約束だよ?』


最近は・・・色々あって


美咲に会ってない


俺も 屋上を出て


教室に向かうため 廊下を歩いていた


あ・・・藍実ちゃん


永原と楽しそうに話をしている