「もう・・・大丈夫?」


「うん・・・ごめんね?」


そう言いながら 少し笑っていた


その笑顔がどこか 悲しそうに見えた


どうして そんな風に笑うの?


「もう 行くね?」


「・・・待って!」


ガシ


屋上を出ようとする


藍実ちゃんの腕を掴んだ


「・・・何?」


「何かあったら・・・俺に言って?」


少しでも 力になりたい


藍実ちゃんの悲しい笑顔は


見たくなかった


「・・・そうだね でも


遥人がヤキモチ妬くから」


そうだ・・・


彼氏が居るんだっけ?


「話しにくい事とか・・・


携帯の番号とLINEのID


交換しよう?」


俺は ポケットから


スマホを出した