そこには 裕のお母さんと


友達の 神坂 翔(かみさか かける)が居た


裕はベッドの上でとても


動ける状態じゃなかった


目を開けて 裕は


私達の方を見た


「裕!? 大丈夫か!?」


「・・・翔 母さん


鈴乃ちゃんも来てくれたんだ」


意識は はっきりしていた


「裕・・・藍実ちゃんも居るのよ?」


そう言って 裕のお母さんは


私の肩を押した


「・・・誰?」


ドクン


え? 今・・・なんて?


「・・・君 誰?」


裕は 私を見てそう言った


「何言ってんだよ・・・?


藍実ちゃんだろ? お前の彼女じゃん」


神坂君は そう言いながら


裕を見ていた


「俺には・・・彼女なんて居ない」