その前に　藍実ちゃんが


泣いてた理由って


俺に原因があるのか？


だとしたら　謝らなきゃだよな？


教室に戻って　藍実ちゃんの席に向かった


頬杖を突いて　ぼんやりしている


「・・・藍実ちゃん」


「沢村君・・・？」


ドキン


藍実ちゃんは　俺の方を見た


「・・・ごめん」


「え？」


「なんか・・・藍実ちゃんの事


傷付けちゃったから


さっき泣いてたのって


俺のせいなんだろ？」


「・・・違う　沢村君のせいじゃない


私が勝手に泣いただけ・・・


だから　気にしないで？」


そう言いながら　藍実ちゃんは


少しだけ笑っていた