「あまり調子に乗らないでよ」


調子になんて・・・乗ってないよ


周りから見れば


そうなのかな?


「何してんの?」


え?


その声の方を見ると


ウチの学校の制服を着た


翔君が立っていた


「・・・翔君?」


どうして・・・ここに?


翔君は 私に近付いで来た


そして私の肩を抱いて


自分の方に引き寄せる


「この子 俺の彼女なんだけど


てか 寄って集(たか)ってイジメ?」


「・・・私達は別に ねぇ?」


女子達は 困った顔をしながら


慌てていた


「次さ この子に何かしたら


ただじゃおかないよ?」


翔君は女子達を睨みながら


そう言った


すると 女子達は走って逃げた


「大丈夫だった?」


「・・・どうしてここに?」


声が・・・震えている


落ち着かなきゃ


「親父に頼んでさ


本当は明日からなんだけど


この学校に転校して来たんだ」


「え?」


転校・・・?


「職員室の帰りでさ


絡まれてる藍実ちゃん


見つけたんだ・・・」


「・・・そう ありがとう」


翔君から離れて


廊下を歩き出した