私は 電話に出た


「・・・もしもし?」


『藍実? 今大丈夫か?』


ドキン


「うん・・・どうしたの?」


少し落ち着きながら


そう言った


『なんか 元気なかったから


具合でも悪かったのか?』


なんか・・・今日は


心配されてばかりだな


「そんな事ないよ!


元気だよ」


『・・・そっか


それより翔と連絡取れないんだ


電話も繋がらなくて


LINEも既読してないらしくてさ


藍実 何か知らないか?』


ドキン


後ろを振り返ると


翔君が不思議そうな顔をして


私を見ていた


「あ・・・ごめん


ちょっとわからないや」


『そっか・・・なんか


ごめんな? じゃあな』


そう言うと 裕は電話を切った


ウソ・・・ついちゃった


すると 翔君は私の前に


しゃがんだ


「何が・・・悲しいの?」


「え?」


悲しい? 何言ってるの?


「裕は・・・最低だな


藍実ちゃんをずっと


放っておいてさ」


「・・・翔君?」


翔君の掌が 私の頰に触れた


「泣いてる・・・」


ぎゅ


そのまま抱き締められた


「・・・本当に俺じゃダメなの?」


ドキン


なんて応えればいいの?