もしかして・・・助けてくれた?


「あら・・・そうなの?」


「・・・はい」


「それじゃあ 保健室に行きなさい」


私は鈴乃と教室を出た


さすがに 廊下には


誰も居ない・・・


当たり前か


「それにしても・・・ビックリした


まさか裕君が 転校生だったなんて」


鈴乃も驚いていた


それは・・・そうだよね?


「でも・・・どうして」


「先生は 家庭の事情とかって


言ってたよね?」


家庭の・・・事情


だけど 私の事はまだ思い出してない


「・・・藍実 大丈夫だよ


何かあれば 私力になるから」


鈴乃は そう言って


笑っていた


でも・・・遥人は知らない


「・・・遥人は何も知らない」


「そうだよね・・・ でも


一応 言った方がいいよ


今の藍実の彼氏は


遥人君なんだから」


そうだよ・・・今の私の彼は


遥人なんだから


隠し事とか・・・したくない