本当は 嫌だった


まだ 沢村と別れてない


まるで 二股をかけられている


そんな気分だった


「・・・わかってる


信じるよ」


そう 言うしかなかった


もし 沢村が全部思い出して


藍実とヨリを戻したら・・・


俺は どうなる?


でも 束縛はしたくない


「遥人?」


藍実は 不思議そうな顔をしながら


俺を見ていた


「・・・どうしたの?」


「なんでもない 少し疲れたかな?


でも 大丈夫だからな?」


そう言って 藍実の頭を撫でた


「あ! 永原君だー!」


近くに居た女子達が 騒いでいた


「やっぱりカッコイイー!」


「隣に居るのって・・・


岸本さんだよね?」


「てか 岸本さんと永原君って


不釣り合いじゃん・・・」


藍実を見ると 少し落ち込んでいた