なんだか 隠し事を


しているような気分だった


少し罪悪感があった


「本当に大丈夫か?」


「うん! 寝不足なだけだから!


心配しないで?」


私は 遥人に明るくそう言った


これ以上 どうする事も


出来ない・・・


あ・・・裕


バチ


目が合って 裕は少し


笑っていた


ドキン


私達は 別れた訳じゃない


「・・・藍実 今日放課後


どっか行かないか?」


「うん・・・そうだね」


今 私は遥人の彼女なんだ


そう 何度も言い聞かせた


でも・・・私の心には


裕が居る


「ごめんなさい・・・


やっぱり 無理」


「え?」


「放課後・・・ちょっと


用事があって」


ウソをついた


今まで 遥人にウソを


ついた事なんてない


「そっか・・・なら仕方ないよな?


じゃあ また今度な?」


そう言って 遥人は


私の頭を撫でた