でも それは


お互い様なのかもしれない


その時 藍実のスマホが鳴った


「・・・ちょっと ごめん」


そう言って 俺から


少し離れる


「あ・・・遥人?


今? ちょっと1人で


海に来てるの」


ドクン


永原からの・・・電話


離れないって決めたのに


どうして そんな簡単に


離れようとするんだよ?


「うん・・・ すごくキレイだよ?


後で 写メ送るね?」


ぎゅ


俺は もう1度


藍実を後ろから抱き締めた


電話中なのは わかってる


「・・・ごめん 大丈夫


じゃあ 明日ね?」


そう言って 藍実は


電話を切った


「・・・裕のバカ」


「知ってる・・・ でも


藍実が いけないんだ


俺から 離れるから」


てか 俺ってこんなに


嫉妬する方だったっけ?