「陸、大丈夫!?」

「…大丈夫。こうなるのは、分かってたから…。雫は下がってて」


陸の左口角が血で滲む。

今にも泣きそうな顔で
陸を見る雫に、

父親の足が動いて雫の肩を掴んだ。


雫がビクッと震える。
陸の目が、見開いた。



「雫、お前はどうなんだ」


普段の父親と違うオーラに
雫がガタガタと震える。


「…あたしは、」



身体が
唇が

震えて動けない…


「…雫も陸と同じか」


雫の様子に
父親がギリッと歯を噛み締めた。