力のない目で両親を見る、陸。

父親がバサッと新聞を置いて
母親がその場で固まった。


双子の様子に、

リビング内で嫌な空気が流れる。

時がきた、と
父親が立ち上がった。



「…これ、どういうこと?」

「!?」


陸がしわくちゃの戸籍謄本を取り出して
その上にあの写真を置いた。

両親の目が見開いて
一瞬言葉を失う…



「…いつから、気づいてたんだ」


暫くの沈黙の後、
口を開いたのは父親で。

陸の表情が歪む。



「…怪しいと思ったのは2年前からだよ」

「そうか。…2年も前から、お前たちは抱え込んで居たのか」

「父さん、説明して」

「……それは、雫とのためか」