「陸……」

「………」



戸籍謄本を見つめたまま
微動だにしない陸に、

雫が陸の服を掴んだ。


戸籍謄本には、


本来なら姉弟である
雫の名前が載っていなくて。


しかも両親の名前の欄…


これは………



「……雫、俺って…」

「……っ」

「俺って…、誰の子…」

「……っ…」



ふるふると雫が
頭を左右に振った。


────あたしも、解らない。