胸がきゅうっとした。 「~~っ」 声にならないくらい、 それくらい嬉しくて ただ涙が流れる。 「…実はさ、それお揃いなんだよ」 「…え?」 「俺もつけてんの、ここに」 そう言って、 陸の首もとから出てきた 同じデザインの指輪。 「さすがにお揃いは堂々と身に付けられないから、ネックレスにしちゃった」 「っ、」 「俺のにもルビー入れてもらったんだ。なんかさ、雫のあの言葉気に入った」 情熱と仁愛で、 “深い愛で人を想いやる” 陸がそう言って笑う。