死んでしまったと思っていた清香ママが今あたしの目の前にいる。




「…あれから、もう5年なのね」


「…ママ、あの…」


「ごめんなさいね。あの時は」


「え?」


「死んだふりをしたの」


「…死んだふり?」





清香ママの口から聞いた言葉は衝撃的だった。



修ちゃんは

あたしのことを好いていてくれた。



昔は狂った愛だった。



でも、5年前のあの時はあたしを娘のように愛してくれていた。



あたしを昔犯した罪をいつまでも背負い続け


悩み、苦しみ。



そして決断した。




あたしに嫌われるように仕向ける事を。