綺麗なウエディングドレスが破けていくところは

まるでシンデレラの魔法の時間が溶けていくような、そんな感じだった。




俺と花梨は笑っていた。

お互いの体温を感じながら走り抜けるこの瞬間を。


少しだけ楽しく感じていた。





花梨は笑顔のまま俺にこう呟いた。




「…大好き」






俺はその言葉を塞ぐようにキスをした。