「え、ここどこ?」
「妖世界、つっても、俺ら一族の
村だけどな。」
「すごく…綺麗な所…。」
ここは、緑がたくさんあって、
お花畑もとても綺麗。
何か、人間が住んでそうな場所。
気温もちょうどいいし、
風が心地いい。
「俺達の妖一族は、綺麗な場所
を好むんだ。昔は、ここ、
人間も住んでたんだぜ?超昔だけど。」
人間も住んでたんだ…。
確かに、何か、人間が住んで
たって面影がある。
「ほら。行くぞ。」
そう言って、神楽は私の
手を引っ張った。
「うん!」
ここ、良い村だなぁ。
私たちが住んでいる
町もこんな風だったらな…。
あはは。
こういうの、無いものねだり
って言うんだよな。