忙しくて悲しくてドキドキな恋


そして、私たちは星栄さんのもとに向かった。

「この度は、会場をお貸し頂きありがとうございます。」

「こちらこそ、いつもご利用いただきありがとうございます。」

社長さんはシェフに呼ばれ申し訳なさそうに去っていった。

「初めまして。七瀬萌乃です。」

「星栄 流夜~セイエイ リュウヤ~です。以後よろしくお願いします。」

握手をすると、隼人は晶に呼ばれ、「申し訳ありません。」と言いながら、離れた。

「今までお会いしなかったのが少し不思議なんですけど。」

「俺は、こういう場所が好きじゃないんで。」

「じゃあ、今日は無理矢理?」

「いいや。SSの皆様たちがここを利用されると聞いて、挨拶しないわけにはいかないなと思いまして。」

「そうでしたか。」

流夜さんは作り笑いを辞めて真顔になった。

「淳二に聞いた通りの方たちだ。」

「え?」