「「―――あ。」」
と目を合わせたときには既に遅し。
肩までの黒髪に真っ白な肌。
品のあるワンピースから伸びる四肢は長く細く、顔のパーツは全てが完璧に互いを尊重していて。
悪いところが1つもない。
―――外見は。
「あーーー!!アンタ、蓮の偽彼女!!!」
店内だと言うのに、指を指してそう叫ばれた。
そう。忘れもしないこの女はこの前の悪夢の自意識過剰女…。
「ちがっ………ちょっ、ちょっと!偽じゃないし!本当だし!」
本当は偽は正しいのだが蓮の為にもそう言っておく。
「うっ……嘘よ!!だって蓮はあの日私に愛を誓ってくれたんだもんっ!それに私可愛いし!アンタよりこの真弥様が蓮に相応しいの!」
……わーお。
なんかもう言葉もでない。
美人だからいいものの、すんごいセリフだな。
あと、真弥って言うんだこの人。
覚えとこ。

