弟と恋してる



女の人は、というと口をだらしなく開けたまま瞳を大きく見開いてこちらをただ呆然と見ていた。


せっかくの美人顔も間抜けな表情のせいでおかしく見えてしまう。


「…証拠。もういいから帰れ。あと俺の前に二度と現れんな。」


蓮は冷たくそう言い放って抜けそうな私の腰を後ろからさりげなく支えてくれた。

蓮の威圧感が半端ない。


女の人はハッとして表情を戻すと強気な口調で叫びだした。


「…………っ蓮なんてっ……いいわよ!どうせ後から後悔するのはアンタなんだから!わかったらそのチンチクリンと馬鹿みたいにキスでもっ…っしてなさいよ………フン!」


女の人は負けじと偉そうに叫んでいたが最後の方はあきらかに泣いていて声が震えていた。


しかしチンチクリンって…まさか私?