次の瞬間、蓮に肩をガッシリ掴まれ引き寄せられる。
よく見るとめっちゃ美人な女の人に向けて蓮はいい放った。
「…ごめん!俺ら今、付き合ってるんだよね!」
…………………………………………………………………………は?
誰が?誰と?私が?蓮と?
…………………………?
数秒間、私の身体中の機能がフリーズした。
「だからごめん!気持ちは嬉しいけれど……」
蓮は横目で私を見て微かにウインク。
そこでやっと理解した。
私は蓮の彼女役を任されたのだ。
ああ、どうも巻き込まれたみたい。
目の前の美人は他校の制服を着ていた。
制服の雰囲気からして私立校だろうか。
美人はうつむいて両拳をブルブルと震わせている。

