「あ!
彰さん、目を覚ましたんですね。」


とても目が覚めたばかりだとは思えない、素敵な笑顔で私の質問を何気にスルーしながら沖田さんはそう言ってきた。


「はい。
ところで………沖田さん、何でここにいるんですか?」


本日3回目の『沖田さんなぜここに?』質問をしてみた私。


「あぁ!
僕は少し前に彰さんを探してここに来たんですよ。 
彰さんの寝顔を見ていると僕も眠くなってきましてね。」


「よかった(ボソッ」


私は、沖田さんに鬼の姿を見られなかったことに安心してしまい、本音が出てしまった。


「何か言いましたか?」


「いえ、何でもありませんよ。」


「そうですか、私の空耳だったらいいんです。
ところで、今気付いたたんですけど、土方さんはどこに行ったんでしょうか?」


あっ、そういえば………


土方さんは、私が目を覚ましたらもういなかったから、てっきり沖田さんが知ってると思ったのに………


「沖田さんが知らないなら私、わからないんです………」


「そうですか………
まぁ、土方さんのことだから朝稽古でもしてるんでしょう。心配する必要はありませんよ。」


『わかってるなら聞かないでください!!』


あろうことか、沖田さんに心の中で文句を言った私。


それが、必死で口に出るの我慢した私は偉いと思います。


ここまでは、私の優しい心で←
我慢できたんだけど………


「あの………
そろそろ、布団から出ていただけないでしょうか………?」


いくら沖田さんだからって、男女が同じ布団にいつまでも入っているのはおかしいわけで………


この時代では、そんなことないのかな?

そう思ってみたり、思わなかったり………