「お前ならそう言うと思っていたよ。。」


ほら、やっぱり。
俺の五感あながち鈍っていなかったようだな。


俺は、その事実と一条の了承を得たことにうれしくなり、『フッ………』と小さく笑みをこぼした。


「ところで一条、お前…………」


俺は、前々から気になっていた“一条は混血なのかどうなのか問題”を解決するべく、口を開いた。


実は、このことを聞くことも目的だったりもする。


が、その言葉を遮った一条。


「悠斗でいいよ、一条は長いだろ。」


わざわざさえぎって話す内容なのか?
そう、思っていた俺からすればどうでもいい内容。


『まぁ、今度からは悠斗って呼ばせてもらうよ。』


しかし、簡単にうなずいたら何か面白くない。と思った俺は、ちょっとした悪戯心で気持ちとは裏腹にその事を否定してみた。


「なんだよ、急に。
…………気持ち悪いな。」


「………おい。
人がせっかく名前予備を許可してんのの、その言いぐさはないだろ。
………この部屋追い出すぞ。」


「スマン、スマン。
分かったよ、悠斗。俺のことも症でいい。」


冗談半分で否定してみた俺は悠斗の反応に十分満足したので、俺も名前呼びを促した。


「………………う。」


「なんだって?」