だから。
だから、せめてもう二度と彰を傷つけないと誓った。彰を守ると誓った。
この危険で、一歩道を踏み外せば死に至るこの時代。
この時代で、彰を守るためには彰を一番よく知っている一条と協力しなければならない。
半人前の俺じゃ。混血の俺一人じゃ、完璧に守れるとは限らない。
普通に話しても取り合ってはくれないだろう。
だから、この機会はちょうどよかった。
夕方の巡察に行くまでは時間があったし、帰って来てからも時間はあった。
部屋の掃除も十分にできた。だけど、いつまでも逃げてちゃいけない。
これが俺の罪なんだ。
「一条、はいってもいいか?」
「……三条か。あぁ、いいぞ。」
****
「どうしたんだよ、急に。」
窓の外に目を向けたまま、そう問う一条。
「いや、その………
俺の部屋が寝泊まりできない状態でな。ここに知り合いと言えば、お前ぐらいしかいなくてな。」
これは嘘だ。
ここ居るための、言い訳に過ぎない。
「その、泊めてくれないか?」
後は、一条の答えを待つだけ。
「彰はどうした。」
「ハッ!?」
その答えは予想外だった。
なれなれしいかと、少し思いながらの賭けのようなものだったので、まさかここで彰のことを聞かれるとは思ってなかった。
「だから、彰はどうした。
あの部屋が寝泊まりできない状況なのは知っていた。その上でお前らがここに来ることは予想していたんだ。
だけど、ここに来たのはお前だけ。もう一度聞く、彰はどうした。」
だから、せめてもう二度と彰を傷つけないと誓った。彰を守ると誓った。
この危険で、一歩道を踏み外せば死に至るこの時代。
この時代で、彰を守るためには彰を一番よく知っている一条と協力しなければならない。
半人前の俺じゃ。混血の俺一人じゃ、完璧に守れるとは限らない。
普通に話しても取り合ってはくれないだろう。
だから、この機会はちょうどよかった。
夕方の巡察に行くまでは時間があったし、帰って来てからも時間はあった。
部屋の掃除も十分にできた。だけど、いつまでも逃げてちゃいけない。
これが俺の罪なんだ。
「一条、はいってもいいか?」
「……三条か。あぁ、いいぞ。」
****
「どうしたんだよ、急に。」
窓の外に目を向けたまま、そう問う一条。
「いや、その………
俺の部屋が寝泊まりできない状態でな。ここに知り合いと言えば、お前ぐらいしかいなくてな。」
これは嘘だ。
ここ居るための、言い訳に過ぎない。
「その、泊めてくれないか?」
後は、一条の答えを待つだけ。
「彰はどうした。」
「ハッ!?」
その答えは予想外だった。
なれなれしいかと、少し思いながらの賭けのようなものだったので、まさかここで彰のことを聞かれるとは思ってなかった。
「だから、彰はどうした。
あの部屋が寝泊まりできない状況なのは知っていた。その上でお前らがここに来ることは予想していたんだ。
だけど、ここに来たのはお前だけ。もう一度聞く、彰はどうした。」


