スッ…
「…………!!」
しかし、無表情にその光景を見つめる土方さん。
数秒ののち、その容姿は私と同じ。徐々に鬼となっていた。
「な、何で……」
あまたの疑問が私の頭を駆け巡る。
何で土方さんがその姿に………?
何で、あの苦痛の中で、平然としていられるの………?
何で………
何で、その姿を私に見せたの………?
「土方さんは…鬼なの?」
混乱する中、私はやっとの思いで口を開いた。
「フンッ……
それ以外に何がある。」
土方さんは、ヘナヘナと地面に座り込んでいる私を見下ろして、『フンッ』と鼻で馬鹿にしたように見下ろしている。
「だから………
だから、私が鬼だってわかったの?」
私は、いつの間にか敬語を使うのも忘れていた。
だけど、土方さんはそれを気にせずに続けている。
「あぁ、俺達で一ノ瀬家は有名だからな。それに、三条と悠斗はお前の分家だろ。あの混血独特の気配、すぐにわかった。」
「そうですけど…
確かに、翔と悠斗は私の分家で、人と鬼の混血で………
…って、え!!」


