「今日は満月か…
血を流さないように気を付かなきゃ(ボソッ」


「何に気をつけるんですか、彰さん。」


「…………!!
なんだ、沖田さんですか。驚かせないで下さいよ。」


流石に、縁側で寝れるほど図太い神経じゃない私はただ、ボーッと考え事をしていたら急に声がかかった。


「悪気はなかったんですけどね(クスッ」


そう言って、男女構わず見とれてしまうような笑みを漏らす沖田さん。


「こんなところにいたら風邪をひきますよ。」


「大丈夫です。私、昔から風邪をひいても1日で治っていたので。」


私は沖田さんの心遣いに、うれしく思いながら微笑み返す。


「それに、部屋があの有様なので……」


自分の部屋に視線を向けながら、指をさしてそう言った私。


「………………
僕の部屋にきますか?」


「……え?」


多分、私は口をあけて可笑しな顔をしていたと思う。沖田さんは『クスッ』と喉を流しながら微笑した後、その衝撃発言を方一度繰り返す。


「僕の部屋に来ますか?
ちょうど、布団を2組あるので。」


「……いいんですか?」


「えぇ、もちろん。」


「………………」


私は30秒ほど考えた後、了解の返事をした。


「じゃぁ、お願いします。」