私達3人は、斎藤さんに付いていきながらヒソヒソと悠斗に壬生浪士組の人達について話していた。


「ねぇ悠斗。
あの人が三番隊隊長の斎藤一さん?」


「あぁ、斎藤さんは沖田さんと同じで島原に大勢で行きたがらないからな。彰が知らないのも無理はないか。」


「そうなんだ…
なんか思ったんだけど、壬生浪士組の人達ってイケメン多いよね。私、剣だけが取り柄の筋肉集団だともっていた…」


「まぁ、あながち間違っちゃいないけど。
それより…」


モワ~ン…


「ヒソヒソ)なんか三条機嫌悪くね?」
 

「ヒソヒソ)それ私も思った…」


「おい、聞こえてるぞ。」


「「(ビクッ!!)」」


「えっ!?
何のこと…」


とぼける私に、翔は『ハァ』とため息をついて斎藤さんに視線を向ける。


「気に入らないんだよ……」


「……何が??」


「土方とかいい沖田、斉藤とかいう奴らといい…
何で、何であんなに整った顔してんだよ!!」


「「ハァ!?」」


「ブツブツ)あれじゃ彰をちょっと誘惑したら落ちるんじゃないか?
いや、それじゃ彰が尻軽女みたいじゃないか。でもでも……」


そうブツブツ言っている翔を見て私達は苦笑いをしながら、翔と斎藤さんに聞こえないようにヒソヒソと話す。


「ヒソヒソ)なんか翔のキャラ崩壊してない??」


「ヒソヒソ)それ俺も思った。
でも、あれはあれでいいんじゃないか……?」


ゴツン!!


「いった~!!
……どうしたんですか、斎藤さん??」


急に立ち止った斎藤さんに、悠斗と話をしていて前を見ていなかった私は頭をぶつけてしまった私。


やっと痛みから立ち直った私は、斎藤さんに問いかけると、


「着いたぞ……」


こう返事が返ってきた。


斎藤さんは、そういう私達を一瞥すると大部屋に入って行った。