いや、さ……
別に悠斗が混血の鬼だて言った土方さんの言葉を疑ってたわけじゃないよ?
でもさ……
回りくどいようだけど、ずっと人だと思っていた悠斗が混血だったなんて言われても実感がなかなかわかないのはあたりまえだと思う。


「たぶんそうだな。」


「あっはは~……」


悠斗の言葉に再度現実を突き付けられた私は、もう苦笑いをこぼすしかないのでありました。


でも、よくよく考えてみると一ノ瀬家の分家が普通の人間ってのもおかしいよね。


気付かなんだ……


ってことは、あれっ?


「じゃぁ、翔も混血ってことになるの?」


自分で行ってお家なんだけど、それおかしくね?


だって、翔自分で俺は人間だ発言してたじゃん。


「…………ま、いっか。」


軽~く、自問自答していた私を疑問に思ている様子の悠斗だったが、そこはあえて無視する私。


冷たいなんて言っちゃいや~ん♡………こほんっ。


「? 翔も混血だな。じゃないとおかしい。」


「ですよね~。
って、悠斗っていつの間に翔のこと名前呼びになったんだい?」


少し飛鳥さん口調をまねしてみたり。


「こないだだよ、こないだ。」


あれれ?
悠斗のほっぺたが恋する乙女みたいに赤くなってる気がするんだが。ま、優しい優しい私はあえて触れないでおいてあげよう。


「そうなんだ。」


会話もひと段落して、何かと最近磯額くてなかなかゆっくりできなかったので、久々のまったりタイムを満喫中な私。


「彰ちゃ~ん!!
昼餉の準備手伝ってくれな~い?」


おっとっと、満喫タイム終了の合図の、可愛い可愛い乙葉鳥の囀(さえず)りが……


「はいはーい!
じゃ、私はこれで。さらば!」


「おう。」


いざゆかん、乙葉姫のもとへ!!