人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~

彰 side


「な、何で沖田さんがここに!!」


あっ………
そう言えは、さっきまで沖田さんとも一緒にいたんだ。


勘の鋭い沖田さんのことだから、どうにかしてここまで来たんだろうけど………


「ひどいですよ、二人とも!
僕を置いていくから、このような人に捕まるんです。」


「私が聞きたいのは、そういうことじゃなくてですね………」


そんな、可愛くてキュート………同じ意味か。


そんな、可愛い顔で起こっても怖くありませんよ、沖田さん。


「君は気に食わないな。」


そうしていると、突然そういいだした飛鳥さん。疑問に思っていると、表情を険しくした沖田さんんが飛鳥さんを見据えた。


「乙葉さんに何をしたんですか。
理由によっては、僕は貴方を………」


沖田さんはそこまで言うと、刀の柄に手を添えていつでも抜刀できるように構えた。


「切り捨てる、とでも言いたいのかな。怖いね~。
でも君、人を切ったことがないよね?」


そういう飛鳥さんの顔は、どこか人を見下すような。でも、どことなく安心しているような表情をしていた。


「………くっ!!」


「飛香さんを調子に乗らせちゃダメです、沖田さん!!」


飛鳥さんのペースに乗せられると、知らないうちに言質とられることがある。


この場合は例外だろうけど、飛鳥さんと話すときは用心しないといけない。


「飛香、というんですか。貴方は。
彰さんが言っていた、篠笛を吹ける酒屋の主人というのはもしや、貴方のことでしょうか?」


「さすが、沖田総司。
御名答、俺が酒屋の主人兼この浪士達のまとめ役。水無月組の若頭ってところだね。」


………………えっ?


今のは私の聞き間違いでしょうか?


確か、飛鳥さんは“俺は水無月組の若頭だっ”って言ってたよね?