人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~

「何!?」


急いで男に近づいて、血がにじみ出てきている左腕見た。すると、全部で15㎝程の先がとがった針が刺さっていた。


「まーた、一般人を巻き込んで何をしている!
まったく、よ………じゃなかった飛鳥は少しはおとなしくできないのか。」


廃墟と化している屋敷の屋根から現れたのは、黒い髪に青色の瞳をしたこの時代にしては高い身長をした、飛鳥さんと同じ年ぐらいだろう青年だった。


「全く、君は。
いつも肝心なところで邪魔をしてくれるね。」


それまで、篠笛を奏でていた飛鳥さんはその青年が現れたと同時に演奏をやめていた。


「可愛い女の子が襲われそうになっているのに、黙ってみていられるわけがあるか。探したぞ、飛鳥!」


青年は飛鳥さんと会話を成立させながら、体中から取り出した針で二十はいたと思われる浪士、浪人たちを倒していった。


私がその光景に絶句している間にも、二人の会話は続いていく。


「あーあ、これだけ集めるのにどれだけ苦労したと思ってるの?
君は俺の敵なんだか、どうなんだか。」


口ではそう言いながらも、まるでそうなることがわかっていたようにその光景を眺めている。


「まっ、冗談はここまでにして………」


青年はそこまで言うと、苦しそうな表情で横たわっている乙葉ちゃんを見た。


「これはどういうことだ、飛鳥。俺はこういうことが一番嫌いだと言っているだろう。」


さっきの、友達同士の友達同士でふざけあって喧嘩をするようなノリとは一変。


黒いオーラが目に見えて、青年の背後からあふれ出した。


「この俺に指図するんだ。君、自分の立場分かってる?」


すると、表情はいつものままだけど後ろから同じく、黒いオーラを出してる飛鳥さん。


傷が浅かったらしい浪人、浪人たちが起き上がって、なっれた手つきで自分と仲間の分の傷口の手当てをしていってる。


誰も二人の喧嘩(?)を止めようとしない様子からこんなことは日常茶飯事なんだろ。


飛鳥さんと青年の会話から、私と乙葉ちゃん以外のここにいる全員は仲間なんだとわかる。


そんなことはどうでもいい。


だからこそ。だからこそ私は………!!