≪○○ホテル≫


「あれー、おっかいいな…確かここだったはずなんだけど。
なんかそれに、ここのホテルパーティーするような様子がないんだけど…いろんな意味で。」


そのとき、うしろから翔さんの声が聞こえた。


「おーいAyanaさん、よかったです誰か来てて。じゃあ入りましょうか。」


「はい、楽しみですね!」




 コツ コツ コツ


 ガチャッ


 バタン


「あのー、翔さん?本当にここなんですか。パーティー会場はどこに?」


私達はホテルの一室に来ていた。だけどそこは、甘々な雰囲気を醸し出したどうみても
ラブホテルとしか思えない部屋の作りになっていた。


『このホテル着来た時から、おかしいなとは思っていたけどやっぱり…
だけど、疑いたくなかった。三条さんがこんなことするなんて…』


私は、心の中でそう思いながらチクリ、と胸を痛めていた
 

「私もそこまで鈍感じゃないんでここがラブホテルで、あなたがこれから何をしようと考えているのか想像がつきます。」


私は、顔が泣きそうにゆがむのを必死に演技でおさえながら冷たく言い放った。


「いやっ、私はスタッフにここだって聞いて…」


「うそをつかないで!!」


私は三条の言葉を遮るようにして叫んだ。