「学君を支えてタクシーを拾いに皆とは逆の方向に歩き出したけど…

ホントは追って来て欲しかったのかな?」

あかりさんは俺に話して聞かせるというより…

自分の想いを確認してながら言葉にしているようにも見える。

凄くプライベートな事柄に首を突っ込んでいるような気がして居た堪れない

それでも理由を聞かない事には落ち着かないのも事実

「タクシーの中で学君が眠ってしまっても…

どちらかの携帯に掛かって来るかもって期待してたかな?

…でも、携帯が鳴ることは無くて

…あぁ…やっぱり私は唯の同級生で男友達と同等の立場でしかないんだなー

そう思ったらやけを起こして、学君をお持ち帰えりしちゃったという訳です」

俺があかりさんの部屋にいる理由はある人に原因があったことが判明する。

「それから暑そうにしている学君の服を脱がすのを手伝って、ことに及ぶつもりだったけど…

学君…悲しそうに舞衣ちゃんの名前を何度も呼ぶんだもん

罪悪感で手を出せなかったのが真相…本当にごめんなさい…」

とても辛さそうな表情を浮かべ深々と頭を下げて謝罪するあかりさん

真相を聞いてホッと胸を撫で下ろし…

俺とあかりさん二人の為にも何もなくて良かったんだと心から思っていた。